ANAホールディングス(HD)が27日に発表する事業構造改革の全容が判明した。新型コロナウイルス禍の航空事業を補う新規事業として、約4千万人のマイレージ会員の情報を活用して旅行商品などを販売する新会社を立ち上げる。一方、航空事業のコスト削減の一環で、超大型機エアバス「A380」3号機納入を1年後に延期する。ANAHDは、新規事業で航空事業一本足からの脱却を目指す一方、本業の航空事業でコスト削減を図り、収益の改善に取り組む考えだ。
ANAHDは、マイレージ情報を活用して金融などの事業を展開する「ANA X」と、旅行商品を販売する「ANAセールス」の既存2社を年明けにも統合。新「ANA X」がマイレージで蓄積した年代や性別、勤務先などの情報を活用し、顧客が求めそうな旅行商品の情報を会員に提供する。
ANAHDの売り上げの75%は航空事業。「再び新型コロナが流行すると(会社が)終わってしまう」(関係者)という危機感から、デジタル技術を取り入れる「デジタルトランスフォーメーション(DX)」で新事業を生み出す取り組みを本格化させる。
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具体的には旅行だけでなく保険や食品などANAグループが取り扱うさまざまな商品の販売にも顧客基盤(プラットフォーム)を活用する。さらに広告事業者などグループ外にマイレージ情報を提供することも視野に入れ、航空事業が行き詰まったときに支えられる収益の柱の一つに育てたい考え。
一方、さまざまなコスト削減策も発表する。一般社員の5%の給与削減などの人件費圧縮や羽田空港を優先した国際線の再開など航空事業の見直し、大型機約30機の売却や「A380」3号機納入延期などの機材計画立て直しなどで、従来の拡大路線からの転換を宣言する見通しだ。
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