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日本、非常任理事国に選出 5年ぶり最多12回目(写真=AP) - 日本経済新聞

【ニューヨーク=白岩ひおな】国連総会で9日、安全保障理事会の非常任理事国のうち5カ国が改選され、日本が加盟国最多の12回目の当選を果たした。任期は2023年1月からの2年間。前回務めた16~17年以来5年ぶりとなる。挑発を続ける北朝鮮への追加制裁実現に向け、指導力を発揮できるかが問われる。

ロシアのウクライナ侵攻が浮き彫りにした安保理の機能不全を打開するため、安保理改�革の前進も探る。

林芳正外相は10日、選出を受け「各国との緊密な意思疎通と丁寧な対話を通じ、法の支配に基づく国際秩序の維持・強化を目指す」との談話を発表した。

安保理は拒否権を持つ米英仏中ロの常任理事国5カ国と、毎年5カ国が改選となる非常任理事国10カ国で構成される。国連で唯一、加盟国への法的拘束力のある決議などの措置を実行できる。

非常任理事国は地域別に割り当てられ、選出には総会(193カ国)の投票国の3分の2以上の賛成が必要。今回、日本(アジア太平洋地域枠)の他にアフリカからモザンビーク、南米カリブ諸国からエクアドル、西欧その他からはマルタと初めて立候補したスイスがそれぞれ当選した。

ロシ��アによるウクライナ侵攻は、常任理事国間の分断と安保理の機能不全を浮き彫りにした。2月下旬には、ウクライナからのロシア軍撤退などを求めた非難決議案がロシアの拒否権発動で否決された。

北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイル発射をめぐっても、5月下旬に米国などが制裁決議の採択を探ったが、中ロの拒否権発動で初めて廃案となった。5日には北朝鮮が、8発の短距離弾道ミサイルを日本海に連射。米韓当局は、北朝鮮が近く7回目の核実験に踏み切る兆候があるとして警戒を強めている。

非常任理事国入りすることで、日本は決議案や議長声明づくりに直接関与できるようになる。交渉を主導し、安保理として実効性のある措置を打ち出すことが期待される。

日本が非常任理事国として安保理議長国を務めていた17年12月には、北朝鮮への原油の年間供給上限を400万バレルとし、石油精製品の供給上限を50万バレルと当時の供給量から9割減らすことなどを定めた制裁決議が採択されている。

常任理事国による拒否権の乱用抑制など、安保理改革の議論が進むかも焦点だ。拒否権自体の制限は加盟国の3分の2と常任理事国全ての賛成による国連憲章の改正が必要で、ハードルが高い。

日本、ドイツ、インド、ブラジルの4カ国(G4)は理事国の拡大と自らの常任理事国入りをめざしている。ただ、加盟各国間では、改革後の拒否権に関する考え方や拡大の是非などで意見が分かれている。フランスやメキシコは、大規模な残虐行為が起きた場合の拒否権行使の自粛を提案している。

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