ウクライナ非常事態庁は14日、西部ビンニツァ州でのロシア軍によるミサイル攻撃で子供を含む23人が死亡したとSNS(交流サイト)で公表した。安否不明者や入院者が多数にのぼり、攻撃による犠牲者は一段と増える可能性がある。
非常事態庁によると14日夜の時点で39人の安否が不明で、60人以上が入院した。ロシア軍のミサイルは市中心部のオフィスビルを直撃し、周辺の建物のほか数十台の自動車が損傷した。
黒海のロシア潜水艦から巡航ミサイル「カリブル」が発射されたとウクライナ側はみている。
ゼレンスキー大統領は14日、ロシアは民間人を殺害し、軍事施設でない建物を攻撃しているとして「テロ行為だ」と非難した。
ロシア国防省は14日、ウクライナ南部ミコライウ州などを高精度兵器により攻撃、100以上の軍事設備を破壊したと公表した。他に南部ザポロジエ州でもミサイルによる攻撃を展開するなど、東部以外の地域にもミサイル攻撃を広げている。
東部ドネツク州ではロシア軍が砲撃を続けているとウクライナ軍参謀本部は14日公表した。英国防省は同日、ロシア軍はドンバス地域の広い範囲で砲撃しているものの、「この72時間で際だった制圧地域の前進は達成されていない」との分析を公表した。ウクライナとロシアは穀物輸出を巡る協議で進展があったものの、停戦に向けた協議の見込みは低いと指摘した。
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