【パリ=三井美奈】フランスの首都パリでは先週から、政府の年金改革法案に反対するごみ回収作業員の抗議ストが続き、計約6000トンが各地で山積みになっている。
ごみは、観光地の有名カフェや学校の前など、あちこちに放置されたまま。廃棄物焼却所も3カ所がストで閉鎖中で、収集のめどが立たない。悪臭が街に漂い始め、衛生上の不安が広がっている。
だが、イダルゴ市長は国政野党の社会党に属し、年金改革法案への抗議運動を支持。市は「最良の解決策は法案撤回見直し」だと主張している。マクロン政権の報道官は「ゴミ放置は、市長の責任」と応じ、双方の対立が続く。
法案は年金受給開始年齢を現在の62歳から64歳に引き上げる内容。下院で近く採決が予定されており、15日にはフランス各地で抗議デモが行われる。
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