通信会社やIT企業が相次いで乗り出し、顧客の獲得競争が激しくなっている電子決済サービス。その1つ、NTTドコモが展開する「ドコモ口座」を通じて、銀行の預金が不正に引き出される問題が発生しました。これまでに明らかになっている被害は、本人が知らないうちに何者かによってドコモ口座が開設され、いつの間にか銀行の口座から預金がドコモ口座に送られてしまうというものです。いったい何が起きているのか?
NTTドコモが展開する電子決済サービスです。一般的に「d払い」と呼ばれるスマートフォン決済の一部で、銀行の口座からドコモ口座にお金をチャージすることで、買い物ができたり、送金ができたりします。ドコモ口座と銀行口座が連携することで、スマホ決済がより便利に使えるというものです。
特徴的なのが、NTTドコモが展開しているサービスでありながら、ほかの携帯電話会社のユーザーでもドコモ口座を利用できるということ。幅広くユーザーを獲得することを目指しているためで、ネット上でドコモ口座を開設する際には携帯電話番号の入力は求められず、メールアドレスのみでOKになっています。
実は銀行の口座番号や暗証番号などの情報が外部に流出していて、そうした情報を入手した何者かが計画的に犯行に及んだとみられています。
NTTドコモは9月10日の記者会見で、各社との競争が激しくなる中、顧客を増やすために口座を開く手続きを簡単にした結果、本人確認が不十分となり、悪意のあるユーザーによるなりすましを防げなかったと説明しています。ビジネスの拡大を急いだことが裏目に出て、セキュリティーの不備を見過ごしてしまったということなんです。
しかも去年にはドコモ口座で同じような不正引き出しがあったほか、別のスマホ決済サービスでも不正な引き出しが発生し、対策を強化するチャンスはあったはずで、NTTドコモは信頼を回復できるかが問われることになります。
また、銀行側も、暗証番号などに加えて、ショートメールで届くワンタイムパスワードなどの入力が必要となる「2段階認証」を導入していない場合もあり、金融機関にもセキュリティーの強化が求められます。
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