ウクライナの高校の卒業生たちが、戦争によって破壊された瓦礫の前で、卒業写真の撮影を行なった。祖国での戦争の恐ろしい惨状を背景に、若さと一瞬の笑顔を見せた。
写真家のStanislav Senyk氏は、戦争の残虐さを目撃したウクライナ北部のチェルニーヒウの学校を卒業する約40人の生徒たちの「とても重要な物語」を記録したかった、とロイター通信に語った。
「そこにいた子どもたちを見て、なんだかすごく超現実主義で不合理だと感じました」
「その時、とても重要なストーリーを書けると思ったんです。卒業を前に彼らは戦争を経験し、それにより卒業式も、卒業ダンスパーティーも、何もかもが壊されてしまったのです。その記憶を写真に収めることが、とても重要だったのです」
ある写真には、戦車の上に立つ生徒たちが写っている。もう1枚では、爆撃され外壁が崩れ落ちた建物の中で生徒たちがポーズをとっている。
生徒たちはこの経験を、辛かったが重要だったと話す。
「このような現実の中で私たちは生きている、ということを伝えたかった」と17歳のOlha Babynetsさんは語る。「私たちの治まることのない痛みを伝えたかったんです。撮影は精神的に辛かったですが、どうにか堪えることができました」
アンダルー・エージェンシーのためにAbdullah Unver氏が撮影した別の写真には、卒業ダンスパーティーに参加できなかった生徒たちが、ハルキウの爆撃された学校の瓦礫の中で、ドレス姿で写っている。
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