
大雨による洪水で大きな被害が出ているパキスタン南部では、18万人を超える人たちがマラリアに感染し、健康状態の悪化が懸念されています。
パキスタンでは、ことし6月中旬から各地で例年の雨量を大幅に上回る大雨が続き、パキスタン政府によりますと、これまでに1486人が死亡し、およそ3300万人が被災したということです。
このうち、大きな被害が出ている南部シンド州の地元当局は14日までに、18万5000人がマラリアに感染し、60万人以上が皮膚の病気になったことを明らかにしました。
被災地では今後、降る雨の量は少なくなることが予想されていますが、水が引くまで3か月から半年かかるとみられていて、被災者の健康状態の悪化が懸念されています。
シンド州では、家を失った人たちが避難するテントや、マラリアの感染を防ぐための蚊帳などが不足しているということです。
こうした中、日本や中国、トルコなど10を超える国が物資を送るなど、国際社会からの支援も行われていますが、洪水で道路などが遮断されている被災地に、いかに迅速に輸送するかが課題となっています。
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