【2月27日 AFP】スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さんと北欧の先住民サーミ(Sami)人の活動家数十人は27日、ノルウェー最高裁が操業許可を無効としたにもかかわらず稼働を続けている風力発電所に抗議し、同国石油・エネルギー省の前を封鎖した。
グレタさんは「脱炭素社会への移行を植民地主義の隠れみのにさせてはいけない」と現地テレビに語った。
問題となっているのは、ノルウェー西部のフォセン(Fosen)地方にある風力発電所。最高裁は2021年、この発電所がサーミ人のトナカイの放牧権を侵害しているとし、151基のタービン建設および操業の許可を無効と判断した。だが判決から1年以上たった今も風力タービンは稼働している。
ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアの北部に合わせて約10万人が暮らしているとされるサーミ人は、伝統的にトナカイの放牧と漁業で生活してきた。サーミ人の活動家は、タービンの取り壊しを要求している。
警察当局は、ノルウェー石油・エネルギー省の玄関ホールを数日間占拠していた十数人の活動家を26日夜から27日未明にかけて強制的に排除。この庁舎には複数の省庁が入っており、職員は27日、在宅勤務を求められていた。(c)AFP
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