【ソウル=甲原潤之介】韓国の尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は22日、欧州連合（EU）のミシェル大統領、フォンデアライエン欧州委員長と会談した。ロシアのウクライナ侵攻を非難し、安全保障上の支援拡大案について協議した。
EU首脳は主要7カ国首脳会議（G7広島サミット）に参加した後、韓国に立ち寄った。
尹氏は「未来志向の協力とグローバルの課題の対応について深く話し合った」と紹介した。環境や保健、デジタルの分野で協力を拡大すると強調した。
両首脳はロシアに「すべての軍事力を直ちに完全かつ無条件に撤退させなければならない」とする共同声明を採択した。「ウクライナの自衛権を強く支持する」とし、ウクライナの再建を支援すると約束した。
尹氏は21日、広島でウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、地雷除去装置などを提供する意向を伝えた。EUと連携し、ウクライナ支援を加速するとみられる。
北朝鮮の弾道ミサイル発射や核開発についても強く非難した。北朝鮮の完全で検証可能かつ不可逆的な非核化（CVID）の必要性を声明に明記した。北朝鮮に対話への復帰を促した。EU側は韓国の取り組みや朝鮮半島の平和統一への支持を表明した。
両首脳は「台湾海峡の平和と安定の維持の重要性」を強調した。中国を念頭にインド太平洋地域の一方的な現状変更の試みに反対すると明記した。日韓関係の重要性についても表記し、関係改善に向けた各国政府の努力を歓迎した。
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