米、F16の供与容認示唆か欧州前向き、対ウ…（写真=ロイター） - 日本経済新聞

【ワシントン、ロンドン=共同】米CNNテレビは18日、関係者の話として、米国が米国製のF16戦闘機を保有する欧州諸国に、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの供与容認を示唆したと報じた。オランダが供与に前向きな意向を示している。事実ならロシアの反発は必至。ウォレス英国防相は18日、英国がウクライナに供与した空中発射型巡航ミサイル「ストームシャドー」を既に使用したと明らかにした。

F16には米国の機密技術が含まれているため、欧州側がウクライナに提供するには米国の承認が必要となる。CNNによると、正式な承認要請はないという。F16はウクライナ軍が使用する旧ソ連製戦闘機の性能を大幅に上回る。

米政権はパイロットの訓練に時間がかかるほか、ロシアの対空ミサイルに撃墜される恐れなどから提供には消極的だった。米国から直接ウクライナに供与する可能性は否定し続けている。

一方、ストームシャドーの射程は250キロとされ、米国がこれまでに供与した兵器の最大射程約80キロを大きく上回り、米軍高官は「真のゲームチェンジャー」と指摘する。使われた数や標的は不明。

ロシアは18日、ウクライナの首都キーウ（キエフ）を含む全土をミサイルで大規模攻撃した。英BBC放送によると首都への攻撃は今月9回目となった。首都へ撃ち込まれたミサイルは全て迎撃したとみられるが、破片により2地区で被害の報告があったという。

インタファクス通信によると、ウクライナと国境を接するロシア西部ベルゴロド州のグラトコフ知事は18日、同州南部の村落にウクライナ側から砲撃があり、住民2人が死亡したと明らかにした。

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