【エルサレム=西田道成】イスラム主義組織ハマスとの戦闘を続けるイスラエル軍は8日、パレスチナ自治区ガザを空爆し、地上作戦を行った。
イスラエルの有力紙ハアレツによると、ガザ北部ジャバリヤ周辺で7日、ハマスの戦闘員数十人が投降した。イスラエル軍報道官は7日の記者会見で、投降した戦闘員を含めた「テロ活動」の容疑者数百人を拘束し、ハマスとの関係を調べていると明らかにした。
ハアレツ電子版は、戦闘員が並んで座る場面や車両で運ばれる様子を捉えた画像を掲載した。10月に戦闘が始まって以降、最大規模のハマス戦闘員の投降になるという。ガザ北部の住民は同紙に対し、「軍は民間人を含む地域のすべての若い男性を拘束した」と述べた。
一方、ロイター通信は8日、イスラエルが米国の要請を受け、ガザ南部とイスラエルの境界にある「ケレム・シャローム検問所」をガザに搬入する支援物資の検査施設として開くことに同意したと伝えた。近く利用が始まる見通しという。
戦闘開始後、ガザへの物資搬入にはエジプトとの境界にあるラファ検問所だけが開放されていたが、「イスラエル側の検査に長時間かかっている」(エジプト政府関係者)との指摘があった。ケレム・シャローム検問所はラファ検問所の南東数キロ・メートルにあり、検査施設として開かれれば、物資輸送の迅速化につながる。
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