アメリカ議会が、ウクライナへの軍事支援を継続するのに必要な緊急予算の年内の承認を断念したことについて、アメリカ政府の高官は、ロシア軍は攻撃的な作戦を続けるつもりだとして早期の予算の承認が必要だと強調しました。
アメリカ議会では、ウクライナに軍事支援を続けるための緊急予算をめぐって与野党の協議がまとまらず、民主・共和両党の議会上院トップは19日、年内に予算を承認することを断念する考えを明らかにしました。
これについてホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は20日記者団に対し、年内にあと1回、ウクライナへの追加の軍事支援を行ったあと、支援のための予算は枯渇すると改めて指摘しました。
そしてウクライナに軍事物資を届けるのに数週間かかる場合があるとした上で「ロシア軍は東部地域で攻撃的な作戦を継続するつもりで、1月末から2月にかけて地面が凍結すればロシア軍にとって移動しやすい環境になる」と述べ、早期の予算の承認が必要だと強調しました。
民主・共和両党の上院トップは来年のはじめに緊急予算を承認できるよう協議を続ける考えを示していますが、ウクライナの最大の支援国であるアメリカの支援の先行きが見通せない状況が続いています。
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