グーグルが新型コロナウイルスの感染予測を公表するのは日本が2カ国目になる(米ニューヨーク市の社屋)
【シリコンバレー=奥平和行】米グーグルが人工知能(AI)を活用して新型コロナウイルスの感染者数などを予測する取り組みを広げる。米国に加えて日本でも17日(日本時間)に公表を始めた。各地で感染者が再び増加の兆しをみせるなか、行政や医療機関が患者の受け入れ体制の整備に活用するといった用途を見込んでいる。
17日に「COVID-19感染予測(日本版)」の公表を始めた。米国では米ハーバード大学などの協力を得て8月にシステムの運用を始めており、日本が2カ国目となる。日本では都道府県ごとに、今後28日間の陽性者数や入院・治療患者数、死亡者数などを予測し、毎日更新する。
17日公表の11月15日から12月12日までの予測では、日本全体の新規の陽性者数は5万3321人、死亡者数は512人だった。厚生労働省によると1月から11月15日までの国内の陽性者数の累計は11万7809人。予測どおりだと約1カ月で45%増える。都道県別の陽性者数は1万6877人の北海道がもっとも多く、東京都(1万164人)、大阪府(7756人)が続いた。
米国で蓄えた知見に加えて、新型コロナにまつわる厚労省の公開情報やスマートフォンの利用者の協力を得て集めた人混みに関するデータなどを使って日本向けを開発した。グーグルは「感染予測が完全に将来を当てることは不可能だが、ほかのデータと組み合わせることで医療機関などに有効活用してもらいたい」としている。
データはホームページ(https://datastudio.google.com/c/reporting/8224d512-a76e-4d38-91c1-935ba119eb8f/page/EfwUB)などを通じて閲覧できるようにする。
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